NISEKO GRAVEL リピーター!新しいPASエクストラロングコースを元シクロクロス全日本チャンピオンの竹之内 悠が走ってみた。

ニセコは夏本番の暑さの中、秋の開催に向けて2人のライダーを招聘し、今年開催予定のPAS Exlong 120kmコースをテストライドしてきました。

同行したコースディレクターの杉本が、今年のNISEKO GRAVELコースの走った感想や気をつけるポイントなどを2人にインタビューしましたのでご覧ください。

小森亮平さんのレポートはこちらから

NISEKO GRAVEL リピーター!新しいPASエクストラロングコースを竹之内 悠が走ってみた。

テストライドお疲れ様でした。竹之内さんの自己紹介をお願いします

竹之内悠です。幼少期よりキャンプなどのアウトドアを家族で楽しんでいた中からマウンテンバイクを走るようになり、競技の世界へ。ヨーロッパでもセミプロまで登り詰め、国内でも全日本選手権などで優勝していますが、今でも自転車に乗りながらはしゃいでしまうタイプのプロ選手です

ロード、マウンテンバイク、シクロクロス、E-Bike、今回のグラベルなどなんでも来いです。

今回のコース全体の印象は走ってみていかがでしたか?

一言で言うならスピード感ですね!セクターごとにそれぞれの特徴があり、メリハリがとても良かったです。

高揚感を感じたポイント、思わず「ヤッホー!」と言いたくなるようなポイントはありましたか?

やはり、グラベルロードの疾走感は最高でした!本州の人間からすると、北海道の山はどこか清々しく、空も青く、雄大な自然に溶け込む感覚になるんですね。だから、常にテンション高く走っていたのですが、やはり下りのグラベルロードを走る疾走感は唯一無二な心底ヤッホーでしたね。(笑)

魅力的なグラベルや風景など見どころが沢山あったので、参加者の皆さんが走ってテンションが上がれば「ヤッホー!」と叫んでもらいたいです。

ニセコエリアのグラベルを走る上でタイヤはどのように選びましたか?またおすすめの太さなどはありますか?

今回の試走はホイールサイズが650B、太さが45C、比較的スリックに近いタイヤをチョイスしました。

グラベル区間を走行した際に、土の路面よりも、砂利や荒れたアスファルトなどのセクションが多かったので、センターノブは総走行距離を考えてもあまりないものをお勧めします。サイドノブはカーブが心配という方はサイドノブありのタイヤが安心です。ホイール径は700Cでも650Bでも特に問題はないかと思います。

タイヤの太さはタイヤのエアボリューム、サスペンション的な役割を指し、ある程度は太いほど走りやすくパンクなどのリスクも減るので太さは40-45C がおすすめです。タイヤが細い方が軽くて速いと思われるかもしれませんが、オフロードやグラベルでは一概にそうではないです。

グラベルの振動をタイヤが吸収してくれるとライド後半の体力に大きく差が出てきますよ!ちなみに空気圧は2.0Bar前後がおすすめです。

イベント参加前にテスト走行して、自分の走りにあったタイヤを見つけてください。

ライドイベントは普段出場されているレースとは違った形態ですが、イベントならではの楽しみ方や注意点はありますか?

僕も生粋のレース人間ですが、このようなイベントの際は純粋に自転車とその走る環境を楽しむことを意識しています。

もちろん、スピードを出せば出すほどスリルやスピード感が増して楽しいかもしれませんが、それは個人だけの楽しみ方なので、そこから1歩2歩引いたイベントならではのスピード感、参加者の皆さんや仲間とそれぞれ尊重し合った走りをした方が、よりイベントを楽しめると思います。

120kmコースには4箇所のエイドを予定しているのですが、エイドに期待すること、参加者の方がエイド利用するにあたっての注意点などはありますか?

エイドに期待すること…美味しいものを食べたいです。(笑)

昨年走って感じたことは、無理をしたらその分確実にダメージが来るということです。

各エイドではのんびりエイドの食事を楽しんで、次の走り出しの時にポジティブな気持ちになっていることが重要かなぁと思います。

もちろん、しんどい、きつい、つらい、なんて状態になることもあるかもしれませんが、エイドではしっかり身体と気持ちをリセットして頂いて、「まだまだ余裕だぜ」という気持ちでで次のエイドへ向かってください!

エイド以外の休憩が必要であればこまめに、体が疲れていればしっかり休憩することが一番です。

前の質問に関連して、ご自身で準備するもの(水分、食料、服装、装備品など)で注意するものはありますか?

各エイド間(20〜30km)は最低走れる水分量や食料ですね。まだボトルに水が入っているから大丈夫と思っても、距離と時間を重ねるごとに消費量は右肩上がりになります。

特に水分に関しては必要十分な量を意識して準備してもらいたいです。

服装は脱ぎ着ができるもの、雨をしのげるものは必ず一枚、装備品に関してはタイヤやチューブなど、運べるなら予備があったに越したことはないです。

今年は各エイドにメカニックテントもあるそうなのですが、基本的には考えうるトラブルは自分で対応できる状態で走ることが一番ですね。

余裕が無くなってくるとライドが辛くなってしまうのではと考える人も多いと思います。少しの工夫や頑張れる食べ物や乗り方など竹之内さんならではの気分転換方法などはありますか?

気分転換っていいですよね、もちろん雄大な景色も楽しかったグラベルも、後半になるにつれて、心と身体に余裕が無くなり楽しめなくなってくる、、そんな時にはゴールしたら何しようか、、って想像するタイプですね。(笑)

ファンタ飲みたい、コーラ飲みたい、ラムネ飲みたい、、、ぼくはそれで頑張れちゃいます。あ、全部炭酸飲料でしたね。(笑)

竹之内さんはAUTUMN RIDE 2022のコースも完走していますが、前回のコースと比べて今回のコースの印象はいかがでしたか?

昨年のコースは印象として登りのイメージが強く、登坂をアスファルトで登って、下りをグラベルっていうレイアウトが印象に残っており、ロード区間とグラベル区間が細かく切り替わっていたように思いました。

しかし、今年はアスファルトのロード区間とグラベル区間の棲み分けがきっちりとされ、メリハリがついたように思います。そのため、グラベル区間に一度入ればずっと山の中という印象で、北海道の大自然を満喫できました。

必要なものは、自身のバイクに合った携帯工具とスペアチューブ最低二本とパッチや薄いプラ板でしょうか。

パンクされている方を多くお見掛けしたのと、携帯工具が小さすぎて使えないといった場面に何度か遭遇してます。普段使われている携帯工具がご自身のバイクに使えるか今一度確認して頂きたいのと、パッチやプラ板はタイヤが割けた時に対応できます。

千円札を使って応急修理を…とよく聞きますが、それは最終手段なので(笑)、事前に各々キットを準備することが大切だと思います。

今回女性ライダーとして竹之内さんと一緒に高知宿毛市観光大使を一緒に努めている松田さんも一緒に走行されましたが、120kmコースは女性でも走行可能でしょうか。このポイントは楽しめるのではと感じたところはありましたか。

走れる走れないは個々の経験や力の差で大きく分かれてくると思いますが、チャレンジしたいと思っている方には男女関係なくおすすめしたいコースです。

イベントとしても巡回や救急手配などの手厚いサポート体制がありますし、長いグラベル区間のあとにはエイドポイントがあるコース設定なので、エイドごとでしっかり休憩をしていけば、このチャレンジングなライドは成功できるのではと思います。

また、体力的に厳しいと感じても、次のグラベルはスキップするなど、エイド毎に道を選択していけば走行は可能だと思います。

スイーツなどがエイドにあれば楽しみは増えるのではないでしょうか!甘いものの後はコーヒーなども買えたらうれしいなぁと…どんどん要望が増えますね(笑)。

イベント参加に悩まれている方、どのカテゴリーででエントリーするか悩まれている方に向けてのアドバイスなどはありますか?

楽しめる距離でエントリーして頂きたいですが、ニセコグラベルではエイドとサポート体制もしっかりされているので、いつもの距離プラスアルファのチャレンジも十分可能だと思います。

朝から日暮れまで自転車を楽しむチャンスなので、是非チャレンジングな一日を楽しんでもらいたいと思います!

最後に、NISEKO GAVEL AUTUMN RIDE へ参加される方へメッセージをお願いします。

僕はいつもニセコグラベルを走らせてもらう度に、北海道の雄大な自然に心があらわれるぅーって気持ちになっています。

この素敵なイベントを、ニセコエリアの大自然を皆様で存分に楽しんでください!

レースとは違うことによる楽しみ方や注意点、ライドイベントだからこそ期待してしまうエイドへの希望など参考になる感想やアドバイスを沢山いただきました!

NISEKO GRAVELのリピーターの竹之内さんだからこそ感じる過去コースとの比較や展望などは、NISEKO GRAVEL にエントリーした人も興味がある人も、秋の走行イメージの参考になるのではないでしょうか。

竹之内さん、ありがとうございました。